積極的な予防策: 異物による汚染を再考する
FMCの上位5つの原因を緩和する新しいソリューション
- 洞察
- November 6, 2024
世界中の食品加工業者にとって、コンベア関連の異物による汚染(FMC)は、他のどの課題よりも高いリスクを伴います。
まず第一に、FMCは、お客様が提供する大規模な消費者集団に対して健康上のリスクをもたらします。米国の食品供給だけでも、およそ80%上を移動しています。
さらに悪いことに、製品のリコールは、お客様のブランドと収益の両方に壊滅的なコストをもたらします。1件のリコールで発生する直接費は、平均で1,000万米ドルに上ります。
当社初の食品業界の情報を発信するニュースレターで、コンベア関連異物リスクの上位5つの原因に関する専門家の記事を取り上げました。このような統計情報と合わせ、お客様の施設で実践できるFMCリスクへの積極的な対処のヒントについてもご紹介しました。
こうしたコンベア関連の異物による汚染にの主な原因を防ぐために取り組むことで、製品、顧客、そして企業の評判を守る助けとなりま す。
David Maldonado
イントラロックス、アプリケーションエンジニアリングマネージャー
イントラロックスのアプリケーションエンジニアリングマネージャー、David Maldonadoは次のように述べていました。「積極的な姿勢で効果的な対策に適切に取り組み、OEMとサプライヤーとの強力なパートナーシップを築くことで、工場での食品安全を確保できます」「こうしたコンベア関連の異物による汚染の主な原因を防ぐために取り組むことで、製品、顧客、そして企業の評判を守る助けとなります」
この記事の公開から4年経過した今も、FMCの危険性は根強く残っていますが、イントラロックスも粘り強くこれに対峙しています。
当社は、お客様の施設で数えきれないほどの時間を費やし、コンベアと作業手順を観察してきました。お客様の課題を研究し、最も一般的なFMCの原因を評価し、更新しました。イントラロックスでは、これらの原因を 、既存技術改善の機会として役立て、全体的で系統的な食品安全のアプローチを確立しました。
では現在はどうなっているでしょうか?
イントラロックスでは、新しい革新的なソリューションをFMCの予防に取り入れています。
原因1: リターン側走行路/ベルト上面走行路(キャリア側)の設定
1,000台以上のコンベアを評価した結果、最もよく見られるFMCの原因は、リターン側走行路とベルト上面走行路の不適切な設定でした。これには、不適切なベルト上面走行路の設計、部品の紛失、不適切な材質の使用などが含まれます。
エッジの損傷、過度なベルトの摩耗、ベルトのたわみや応力は、すべてリターン側走行路、ベルト上面走行路の不適切な設定の兆候であり、それぞれが破損につながり、FMCリスクを高めます。こうしたリスクを低減するために、イントラロックスはFoodSafeコンベアプログラムを開発しました。
プログラムでは、イントラロックスのFoodSafeエンジニアとCommercial Food Sanitation(CFS)の食品安全スペシャリストが、お客様の重要なコンベアを査定してリスクを特定し、発見されたこれらのリスクについてお客様と話し合いをします。
そうして収集した情報を基に取るべき対応の項目の優先付けをし、その後、お客様の施設で双方向的なユーザー参加型のワークショップを行います。ワークショップでは、チームはコンベアに関連する課題を解決するために協力して実践的に取り組みながら、適切な設定、メンテナ ンス、衛生管理について学びます。
チームが適切な設定と手順を確認したら、予防的メンテナンスプログラムにイントラロックスのベルト交換用ルーラーを取り入れることをお勧めします。
ルーラーは簡単に使用でき、ベルト幅の測定を数回行うだけで、現時点のベルトの伸び具合から残りのベルト寿命を予測することができます。これにより、ベルトとスプロケットの交換時期(2番目 の一般的なFMCの原因にも関連します)を正確に予測して、予防的メンテナンスの計画と最適な予算を策定することが可能になります。
原因2: 駆動/従動の設定
駆動/従動の不適切な設定も、非常に多く見られる一般的なFMCリスクの原因です。これに関連する最大の問題は、駆動シャフトのスプロケットの構成です。
ベルトの蛇行と不均衡な積載は、注意すべき兆候となります。これらの兆候は、初期のセットアップやズレにより、スプロケットが正しい位置にないことを示しています。このような位置ズレでベルトエッジの破損やスプロケットが削れ始めることもあり、それぞれ製品へのFMCを招く原因となります。
このようなリスクを抑え、適切な配置を維持する方法の1つに、イントラロックスの重荷重分割固定リングとスプロケットスペーサーの組み合わせが挙げられます。重荷重分割固定リングとスプロケットスペーサーは、食品加工と衛生管理の過酷な環境に耐えられるよう設計されています。
さらに、お客様のスプロケット、シャフト、スペーサー、固定具の単独サプライヤーとしてイントラロックスと提携することで、適切な構成を確保することができます。
しかし、固定リング、ロックカラー、ホースクランプなどの追加付属品により、衛生管理が難しくなることがあります。こうした付属品の使用を避けたい、あるいは、より頻繁に衛生管理を行いたいと考える当社のパートナーのために、私たちはイントラロックス・クリーンロックスプロケットを開発しました。
クリーンロックスプロケットは、特別に機械加工されたシャフト(イントラロックスで購入可能)上で、固定部品を使用することなく独自の配置を維持するよう設計されています。ドライバーのみで素早く簡単にシャフトに取り付けができ、高圧ホースを使った洗浄作業でも、ズレることはありません。
原因3: ベルトの取り扱い
3番目に多い問題は、ベルトの不適切な取り扱いです。
作業者による、モジュールの誤った取り付け/取り外し、不適切なベルトの保管、コンベアからベルトを乱暴に持ち上げる、あるいは単純にベルトを落としてしまう、または床の上で引きずってしまう、などがしばしば見られます。こうした取り扱いそれぞれが、FMCにつながる破損の原因となります。
イントラロックスでは、メンテナンス中のベルトの損傷を最小限に抑えるためのツールを提供しています。例を挙げると、当社のロッドリムーバーツールをベルト上面走行路(キャリア側)とリターン側走行路の両方に使用することで、モジュールを外す際に、素早く安全なロッドの取り外しを確実に行うことができます。
イントラロックスのクリーンリリースは、従来の方法に代わり、当社800シリーズ・重荷重エッジベルトの取り外し/取り付けを工具不要で実現します。ステンレス鋼構造で、ベルトエッジとロッドの損傷を効果的に防止します。
最後に、イントラロックスのシンプルで丈夫なステンレス鋼製ベルトプーラーで、取り付け時にコンベアを通してベルトを引っ張る作業を、より簡単かつ安全に行うことができます。大型傾斜コンベアへのベルトの取り付けには、通常最大6人で行う必要がありますが、ベルトプーラーは、1人か2人のみで作業を行うことが可能です。また、再設置時のベルトの落下リスクを軽減します。
原因4: 引っ掛かりやすい箇所
多くの場面で、私たちはコンベアに沿ってベルトが移動する際、引っ掛かりやすい箇所を目にしました。これらの箇所によって常にベルトエッジに傷が付き、プラスチックの粉塵やモジュールの破損が生じます。
これに対する最も重要な対策は、フレームを障害物のない状態に保ちながら、コンベア全体を通してスムーズなベルトの走行を確保することです。
もう1つの予防策は、耐障害性ベルトの使用です。イントラロックスFoodSafe 重荷重エッジ(HDE)ベルトは、こうした問題に対して食品メーカーが利用できる唯一のソリューションとなります。誤用、方向揃え不良、引っ掛かりやすい箇所による破損が起こりにくくなるよう、特別に設計、開発されています。
当社が行った試験で、HDEの頑丈な設計により、イントラロックスのS2400曲線HDEベルトは、最も近い競合曲線ベルト製品の3倍以上の耐久性を達成しています。
加えて、ポリケトン(PK)素材と組み合わせた場合、イントラロックスのHDEベルトは、食品メーカー用に開発された最高の強度、安全性、耐障害性を持つモジュールプラスチックベルト製ベルトを実現します。
原因5: 化学薬品適合性
FMCの主な原因の中で、おそらく最も発見が難しいのが、ベルトと接触する可能性のある化学薬品との適合性です。
用途によって異なりますが、搬送品に関係する化学薬品(酸性のスナック食品など)、あるいは衛生管理に使用する化学薬品なども含まれる可能性があります。
Maldonadoは次のように述べています。「洗浄に使用する化学薬品がコンベアベルトの材質に適合しない場合、時間の経過とともにベルトが劣化し、破損しやすくなります」「お客様の薬品およびベルトサプライヤーと共に、積極的に化学薬品適合性の見直しを行うことをお勧めします。」